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<<   作成日時 : 2015/04/14 12:44   >>

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House of Ardenの続編、Harding's Luck 読み終わりました。
5年前、もやがかかったような理解度でもパズルがあるべき場所にはまっていく爽快さを経験したのですが、
5年の間に理解度が上がったんでしょうね。人物関係がきっちり把握できてより一層楽しめました。
プラス、知らない間に読む速度も上がっていた!
House of Arden、Harding's Luck合わせて約14万語ぐらいです。


Harding's Luck
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前作でJames the Firstの時代にEdredとElfridaを助けたいとこのRichard Arden、Dickie。
Dickieとは一体何者なのか。
Harding's LuckはそのDickieの物語。
彼の秘密が少しずつ明らかになり、前作のいろんなことが一つ一つつながって、大団円を迎えます。
前作と比べて評価は分れるようですが、個人的にはすごく好きな作品です。

House of ArdenのEdred、Elfridaと同時代(1908年ごろ)、ロンドンのNew Crossの片隅でDickieは意地悪なおばさん(とは言っても血がつながっていない赤の他人)と暮らしていた。
Dickieの父親が事故で死んだ後、まだ小さかったDickieを引き取り育てたのは父親が間借りしていた家で働いていた今のおばさん。
彼女が赤ん坊だったDickieを落っことしたことが原因で、Dickieは片足が不自由になり杖がないと歩けなかったが、とても素直で、賢い子どもに育っていた。
彼の唯一の宝物でもあり、心のよりどころとしていたのは父親の形見のTinkler。
それには家紋のようなものが彫り込まれており、お父さんから幸運を呼ぶお守りとして絶対に手放してはならないと手渡されたものだった。
そして、Dickieが庭にまいた種から咲いたひまわりのような形の大きな白い花、moonflower。
このmoonflowerの種とTinklerが彼を過去の世界に連れて行く鍵になる。

ここで特筆すべきは、Dickieの言葉を使い分ける能力。
Dickieの住むあたりは貧しい人たちが多く、話す言葉もなまりが強かった。
頭の"H"が落ちるので、Houseが 'ouseになったり、Heが 'e になったり。fatherもfarverという具合。
でも、Dickieは本を読むのが好きで本から階級が上の人たちの言葉を学び、話すことができた。
このことは物語の重要な部分。

ある日、おばさんのお使いで薪を買いに行く途中、道に迷ったことで1人のTrampに出会い、意図せずしてその男と物乞いの旅に出ることになるDickie。
今までやさしい扱いを受けてこなかったDickieにとって、Mr. Bealeから受けた優しさは初めてのものだったし、一緒に大空の下、旅することはとてもわくわくする冒険だった。
しかし、Bealeは悪い輩と関わっており、Dickie連れ去ったのもあるお屋敷に盗みに入る一役を担わせるため。
鍵を内側から開けるために入ったお屋敷に置き去りにされたDickieは、昔からその家を知っているような感覚に襲われる。その家というのはTalbot House.(House of Ardenを読んだ方はお気づきかも)
Lady Talbotに母親のような親しみを感じながらも、Mr. Bealeと落ち合う約束を思い出し、Talbot Houseを抜け出すDickie。
Bealeの元に戻る道中、おばさんと住んでいた家に立ち寄るが、そこは空き家になっていた。
そこで一夜を過ごすことにしたDickie、Tinklerとmoonflowerの種をある形に並べたことで魔法の力が働き、DickieはJames the Firstの時代(Gunpowder Plotが発覚した時代)にタイムトラベルしてしまう。
そこでは、Dickieは健康な身体を持ち、やさしい父母、そして弟のいるArden家の御曹司、Richard Ardenだった……。

Dickieの生まれの秘密、そして、EdredとElfridaが諦めたArden家の宝のありか、そして、Mr.Bealeの素性などが読み進めるうちに明らかになってくるのだが、そのパズルが一つ一つはまっていくわくわく感かたまらない。
Dickieの素直さ、そして、自分のことよりも他人のことを思いやるその姿はけなげなのだが、そのことによって読み手の私たちははらはらさせられることも多い。
物語は大団円を迎えるが、本当の意味でのHappy Endかどうかというのは、登場人物の立ち位置、それから、読み手によって違ってきそうだ。
自分の運命を決めるDickieの決断に至るまでの過程が読み手の心を切なくさせる。

前回ご紹介したように、最近、邦訳も出たようです。
英語はちょっと、という方にもお勧めです。

前に読んだときはイラストがなかったのでイメージがわきにくかったのですが、イラストが読む手助けをしてくれます。ちなみに、邦訳も同じイラストが使われています。



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